皆さんは青森県立美術館ミュージアムショップへ行ったことはありますか?青森県美のミュージアムショップといえば、いつも美術館の看板である「あおもり犬」やその作者である奈良美智さんの作品、シャガール作の『バレエ「アレコ」舞台背景画』をモチーフとしたグッズを販売しているイメージがあるかと思います。では、ミュージアムショップも美術館のように独自に企画をしてフェアを開催していることはご存知でしょうか。
青森県立美術館ミュージアムショップでは、5月29日(土)からねこがモチーフの雑貨を中心に取り扱ったフェア『ねこもすき』が開催されています。美術館らしいポストカードや文房具、普段使いできるトートバッグ、キャンディーやコーヒーバッグに至るまで、バラエティに富んだグッズがたくさん取り揃えられています。「大人気の猫×アート雑貨」という楽しい組み合わせの今回のフェア。店長の古川祥子さん(以下:古川さん)にお聞きしたお話とともにショップの魅力について迫りたいと思います。
そもそも「ねこもすき」は、青森県立美術館で同時期に開催される「生誕65周年 ミッフィー展」に合わせて企画されたもので、「ミッフィー展」に来てくださる地元のお客さんにプラスアルファで楽しんでもらえる企画を展開したいというのがきっかけ。実際、ショップには「ミッフィー展」帰りのお客さんがたくさん訪れており、「可愛い!」と言いながら商品を手に取っていました。このフェアのタイトルである「ねこもすき」も、『うさぎも好きだけど、ねこも好きだよ』といった「ミッフィー展」を意識した意味が込められているそうです。
コンセプトとしては、いろいろなタッチのグッズを集めたと古川さんは仰います。集められたのは、国内外出身の様々なクリエイターのユーモアあふれる雑貨の数々。デザイン的でスタイリッシュな猫や、柔らかい線でクスッと笑える猫、日常生活を送る猫や花札の世界にいる猫など、同じ「ねこ」というモチーフでも作家の個性がよく現れています。眺めているだけでもとてもワクワクしました。
また、このフェアには弘前市出身の作家さんが作ったこけしや、地元の方お手製の金山焼作品も参加しています。地元出身の作家さんの雑貨は青森県の美術館らしさを感じますね。
ちなみに、古川さんのお気に入りのグッズは韓国発のねこキャラクター「choo choo」。白い毛並みと大きな目、ピンク色の頬が可愛らしいねこです。今回取り扱われたのは、ねこが「モナリザ」や「叫び」などの有名な絵画作品に扮したユーモラスで美術館らしいグッズで、お客さんにも人気の商品です。青森県で「choo choo」のグッズを直接販売しているところは少ないとのことで、手に取ってもらえるきっかけになればと古川さんは仰っていました。
青森県立美術館ミュージアムショップは以前から独立した企画を行ってきたそうです。数年前、当時まだ知名度が低かったリサ・ラーソン(https://lisalarson.jp/)の陶器フェアを先駆けて開催したり、こけしフェアを行ったり、マルシェと題して食品の販売を行ったこともあるのだとか。
古川さんは企画を決める際、かしこまってコンセプトを決めるのではなく、まずはその時に開催される展覧会の客層を分析すると仰います。上記の企画はどれもその当時に開催されていた展覧会の内容に合わせて企画したもの。企画はお客さんに楽しんでもらえるように考えられていることが分かりました。次はどのようなフェアが開催されるのか楽しみですね。
青森県立美術館ミュージアムショップは一般の雑貨や文房具店では出会えない素敵なアート雑貨が扱われています。日常に彩りを与え、アートを身近にしてくれるアート雑貨。皆さんもぜひ足を運んでお気に入りの品物を見つけてみてください。
「ねこもすき」は7月11日(日)まで開催されます。
青森県立美術館ミュージアムショップ
〇住所:青森県青森市安田近野185
〇青森県立美術館HP:http://www.aomori-museum.jp/ja/
〇facebook:https://www.facebook.com/aomori.moa.shop
〇オンラインショップ:https://aomori-ms-onlineshop.stores.jp/