「スタバ」弘前市に有形文化財を用いたレトロな店舗

「スタバ」弘前市に有形文化財を用いたレトロな店舗

本州最北端の城下町、弘前。シンボルである弘前城は、全国的に有名な桜だけでなく、四季折々の風情が楽しめます。そんな弘前城のそばに、一風変わったスターバックスがあることを皆さんはご存じでしょうか。

外観からレトロな雰囲気が伺えますね。とてもチェーン店とは思えないほどロマンチックな存在感を放っています。

 

内装も外観と同じ雰囲気で統一されています。座席数は35席ほど。

 

しかし、なぜスターバックスがこのようなおしゃれな店舗を弘前市に開店したのでしょうか。実はこの店舗、登録有形文化財を使用した店舗なんです。もともとこの建物は、1917年に陸軍師団長の官舎として建設されたもので、2003年に国の有形文化財に登録されました。そして2015年、スターバックスコーヒー弘前公園前店としてオープンしました。登録有形文化財を用いたスターバックスの店舗は、神戸北野異人館店に続いて2店目となります。

 

店内には、旧陸軍師団長官舎時代の写真が飾られています。

 

 

それにしても、なぜスターバックスはこのような歴史的建造物を用いた店舗を導入したのでしょうか。コーヒーショップとして建設したほかの店舗とは異なり、いろいろな苦労があるはず...。今回はスターバックス広報部の方にこの店舗についていろいろと教えていただきました。

 

>なぜ登録有形文化財を店舗として使用することになったのでしょうか。

弘前への出店を検討している際に、旧第八師団長官舎を利活用業務の公募があり、それに応募し、ご縁があり出店いたしました。

>陸軍師団長の官舎を改装した店舗を建設する上で大変だった点、他の店舗と異なった点はございますでしょうか。

大変だった点
・古い建物への出店は設備の部分が非常にネックです。最近の建物と違って隙間があったりしますがお客様の快適性を損なうわけにはいかないので、天井裏や床下には最新の設備が入っています。既存の建物の隙間にそれらを計画していくことは非常に難しい課題でした。

他の店舗と異なる点
・スターバックスの店舗は、お店でドリンクが自分好みにカスタマイズできるように、店舗もその地域ごとにカスタマイズされ、いちチェーンのコーヒーストアでなく、地域の一員としてありたいという考えがあります。
なかでも弘前公園前店はスターバックスの中で※Regional Landmark Store という店舗に位置付けれられており、地域の象徴となる店舗になっています。地域に寄り添った店舗とするために、既存の建物と真摯に向き合い、弘前の文化を学び、さまざまな地域の要素をスタ
ーバックスのデザインと融合させて店づくりをしています。
・既存の建物を活かしたデザインとするため、スターバックスの主張は控えめになっています。建物の外側には小さいロゴサインと控えめな黒いバナー、表札のようなレターサインしかありません。とくに伝統的な建物に出店する際はこのバランスに気を付けて計画してい
ます。
※Regional Landmark Store・・https://store.starbucks.co.jp/concept/

>建物が登録有形文化財ということで、スターバックスコーヒー弘前公園前店を運営していく上で他の店舗と異なる点はございますでしょうか。

大きく異なる点というものはございません。私達の Mission である「人々の心を豊かで活力あるものにするためにーひとりのお客様、一杯のコーヒー、そしてひとつのコミュニティから」をもとに、来てくださるお客様に対応をしております。ただ、この店舗は日本の各地域の象徴となる場所に建築デザインされ、地域の文化を世界に発信する店舗ですので、。訪れる人々がその地域の歴史や伝統工芸、文化、産業の素晴らしさを再発見し、その発見を通じて地域へ絆を感じられるよう、接客時にお話をし、楽しんでいただいております。

>スターバックスコーヒー、またスターバックスコーヒー弘前公園前店の魅力について教えていただきたいです。

店舗の魅力
・弘前公園前店は日本有数の桜の名所である弘前城公園の目の前に位置し、日本で 2 店舗目となる登録有形文化財の店舗となります。
1917 年に陸軍師団長の官舎として建設された木造の建物で、和洋折衷のデザインが特徴的です。建物そのものの意匠を大切にし、地域の素材や伝統工芸をアレンジしながらデザインに取り入れることで、建物と弘前の歴史に敬意を払いながらスターバックスのコーヒーネ
スを表現しています。
・内部空間は、会議室、和室、控え室の 3 つの居室から構成されており、それぞれの居室で空間性が異なっているのが特徴でした。当時の会議室はオーセンティックな雰囲気を大切にしたバーエリアとし、大正ロマンの面影を感じられる空間となっています。庭園を望む和室は弘前の伝統工芸や地域の素材などを用い現代的にアレンジし、新しくもほっとする客席となっています。弘前公園を望む控室には建物の変遷の写真を展示しており歴史を感じながらコーヒーを楽しむことが出来ます。

 

青森県弘前市ならではの地域性を表現するために、“ブナコ”を使った照明

長椅子の背には、弘前の伝統工芸である“こぎん刺し”の刺繍

内装仕上げ材やアートには、青森ヒバを多用

 

いかがだったでしょうか。皆さんも一度、北国のレトロなスタバに足を運んでみては。

 

スターバックス 弘前公園前店

URL:弘前公園前店|スターバックス コーヒー ジャパン (starbucks.co.jp)

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