弘前暮らしのベトナム人がご紹介 ~津軽弁の困った体験~


岩手県盛岡市に1年半住んでから2018年に弘前に移住した。来る前、弘前はこんなにきれいな町とは思わなかった。春は桜祭り、夏はねぷた祭り 、秋は紅葉、冬は雪祭りの他にも色々なイベントに参加してきた。

弘前の四季 弘前暮らしのベトナム人がご紹介 ~津軽弁の困った体験~

青森県弘前市で暮らし始めて約2年が経った。弘前に来たばかりのころは津軽弁が理解できず、 たくさんの誤解やトラブルが起こ った。私のような留学生にとって、津軽弁を完全に理解することは難しい。日本語(標準語)を読む・書く・聞くことはできても、早口な津軽弁は聞き取ることができない場合がある。さらに、標準語と全く違う単語を使うこともあるので、なかなか理解できず困ったという体験を紹介する。

アルバイト先での出来事。

コンビニエンスストアで働いており、ご来店されるお客様はご年配の方が多い。ご年配の方は特に津軽弁を使う方が多いため、なまりが強く一度で聞き取ることができず、怒らせてしまったことがあった。

まずは、お会計中レジでの会話で困った体験を紹介する。
お弁当買ったお客様に「お弁当を温めますか?」と聞いたら、「さんびぃはんでぇ、あっつぐさねばまいねぇ(寒いので温めないとだめだね、お願いするよ)」という返事だった。全ての文章の意味を理解することができなかったが、最後の「まいねぇ(津軽弁で“ダメ”という意味)」の単語だけ聞き取ることができた。私は、温めたらいけないのだろう、と思い込んで、お弁当をそのまま袋に入れて渡したところ、お客様は怒って帰ってしまった。

他にも、商品を探しているお客様に質問されたときにも困った体験がある。
商品が見つからず、 「白いまま(津軽弁で白いご飯)はある?」と尋ねてきたお客様がいた。私は、「白いまま」が「ご飯」という意味だと分からず「ありませんです」と答えた。すると、お客様 は怒って帰ってしまった。

私は、弘前に2年間住んでいて津軽弁を覚えることができ 、たまに「なまっている」と言われることもある。無意識に津軽弁で話していることが多い。

日本の方言は標準語と全く違う単語使うことが一般的だが、ベトナムではイントネーションで方言を分別している。 ベトナムの方言の違いは、北部、中部と南部と分かれて おり、方言が違っていたとしても、同じ単語を使う会話のため、問題なく会話できる。

日本の方言、特に津軽弁は、まだまだ覚えることがたくさんありそうだ。